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園長先生のおはなし

2010年6月の保育

−美しい田んぼ−

 水田の美しい風景が見られる頃となりました。この季節、田んぼで働く農家の人たちは、忙しい日々を過ごされることでしょう。

 田植えの前には苗床を作り、育て、そして田んぼを耕し、水を入れ、苗代を田んぼに植えていかれます。稲の苗が植えられた美しい田んぼ・・・。

 さて、幼稚園も始まって2ヶ月たちました。年少児、年中児、年長児もそれぞれ新しい環境に慣れ、成長してきました。田植えを準備された田んぼに似ているでしょう。田んぼの稲が立派に育つためには、水、太陽のもたらす光や熱が必要です。農家の人たちは、暑い夏に田んぼの雑草をとり、稲を虫から守るための予防もします。そして暑い夏を過ごした稲は、どんどん成長していき、秋には黄金の稲穂が実ります。

 私たちの歩みも、子供たちの成長も、この水田に植えられた稲の成長に似ていると言えるでしょう。身体が育つためには水や食べ物、運動が必要なように、心が育つために熱、即ち温かさが必要なのです。5月は母の日を祝い、6月には父の日を祝います。子供たちは、お祝いや記念日を通しても、家庭の温かさを身につけていきます。

 私はたびたび園で年長のお兄さん、お姉さんが、年少児にやさしく教えてあげている姿に、感激することがあります。また年少の子どもが、素直にそれを受け入れている姿にも、感激します。周りの人へのやさしさを表わすこと、そしてそれを素直に受け入れることに喜びがあります。

 水田の緑の稲が、成長し色を変え、そして収穫の秋には美しい黄金の実りを結ぶように子供たち一人ひとり、そして幼稚園全体が、心も身体も成長していけますように願っています。

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