2009年1月の保育
−もう一つのクリスマス−
「もう一つのクリスマス」というと、皆さんは変に思うかもしれません。
日本では1月の第一日曜日を「主の公現」としてお祝いしますが、私の故郷スペインをはじめ、ヨーロッパの国々では1月6日が「主の公現」の祝日。この日に子どもたちはプレゼントをもらう習慣なのです。
12月24日が主の降誕、イエズスさまがお生まれになったことを記念する喜びの日、そして、1月6日の主の公現。この日は、東方の博士たちが貧しい馬小屋でイエズスさまを見出し、救い主がお生まれになったことを喜んだ記念日です。ひっそりとお生まれになったイエズスさまが、この世に見出された、大きな喜びの日です。
『マリア』という映画が去年公開され、DVDにもなっています。この冒頭で、東方の博士たちが星の導きによってイエズスさまのもとに導かれる様子が描かれています。大いなることがこの世に起ころうとしている、救い主がお生まれになる。占星学者である彼らは、星の導きを頼りに西への旅に出かけ、ベトレヘムで救い主・イエズスさまを見出します。
主の公現の日に朗読される「イザヤ書」です。「…起きよ、光を放て。あなたを照らす光は昇り、主の栄光はあなたの上に輝く」。
ベトレヘムの小さな、小さな馬小屋でお生まれになったイエズスさまが光とともに、この世にあらわれた。その祝日が、主の公現という日なのです。
幼稚園の子どもたちは、クリスマスの時に困っている人、恵まれない子どもたちのために、自分のできる小さな努力をしてくれました。ひとり一人の気持ちは、きっと必要な人のところに届けられると思います。神さまは、必要なものを必要なところに届けてくださいます。
世の中で華やかにお祝いされるクリスマスよりも、ほんとうにお祝いされるべき「主の公現」のお祝い。イエズスさまが見出されたことに心を合わせ、東の博士たちが喜びに溢れたように、私たちも、すべての日々を光となって照らしてくださるイエズスさまがいてくださることを喜び、その光のもとで、これからの日々を過ごすことができますように。
東方の博士たちのような気持ちで、喜びに満たされた日々でありますように。